ヤマヒサの蔵に足を踏み入れると、樽と樽が密集して配置され、奥行きのある蔵の向こう側まで樽が整然と並んでいます。 その数は約120本。 蔵の中には24時間環境音楽が流れています。(民謡のような音楽) この樽の中で発酵・熟成に2年程かけて熟成が進みます。 通常の醤油づくりでは4ケ月から6ケ月かけるものがほとんどですが、ヤマヒサでは天然醸造での醤油づくりをしています。 こうした製法については、そこに住みついた麹菌の働きと、この道50有余年の職人の、経験とカンが遺憾なく発揮されているのです。 ヤマヒサの醤油造りのスタンスは 「醤油造りにおいては生産者であるが、他方では消費者である。これは将来においても変わることはない。」 と植松勝太郎社長。本物の味を追求しています。 最後に植松勝太郎社長からJAS法の話を聞きました。 日本のJAS法では、醤油の良し悪しを決めるのに『チッ素』分だけで等級を決めるそうです。 なので、4ケ月から6ケ月でできる脱脂加工大豆を原料に速醸法でしあげた醤油もどきに、イオン交換した塩やカラメル色素・甘味料・保存料・化学調味料いろいろな物を添加してできた偽りの醤油に『超特選』と言う等級を与えられます。 この等級には疑問を感じます。 ヤマヒサは、国産大豆・国産小麦・ミネラル豊富な塩のみで、長期醸造してJAS法の特選レベルまでなっています。 天然醸造と速醸法で仕上げた醤油を同じ土俵に乗せてもいいものでしょうか?
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