このクリニックは日本人の助産師、冨田江里子さんが運営していてる。
元々、冨田さんは日本のNGO現地調整員として活動していたが、初産で死産を経験する女性が非常に多く、1997年(平成9年)、スービックにバルナバクリニックを開設。
お産をボランティアでサポートしている。
貧困な地域、ボランティアということで、妊婦以外にも、お金がなくて治療を受けられない怪我や病気の人々までが押し寄せるようになった。
医師でない冨田さんは、当初、お産以外は断っていたが、その人々は貧しさで病院の治療を受けられない。その現状を知ってから追い返すことができなくなり、看護師としてできる限りのサポートを行うようになった。
薬なども無く、生姜湿布や、すりおろした生姜を服用させるなど、いわゆる自然療法的な処置をしていたそうだ。
その冨田さんの話を聞くまで奥にあるシェルターで子供たちと遊んでいた。
バルナバクリニックのスタッフから聞くと、この集まっている子供たちは、親から虐待されている、あるいは親からの性的暴行を受けているそうで、安らげる場所を提供している。
フィリピンの貧困な地域はこのような子供たちがとても多いようで、特に、父親から性的虐待を受けた子どもたちの精神的なショックは想像以上に大きく、立ち直るには相当な時間がかかるそうだ。
|