6月上旬、いつも無肥料無農薬りんごをいただいている青森県の斉藤さんの果樹園に行ってきました。
2011年の4月、近くに娘さんが住んでいるということで当店にお越しいただいて、
「機会があれば是非お伺いします。」と言ってから5年越しで念願が叶った。
斉藤さんのご自宅はログハウスでひときわ目立つ。
聞くと斉藤さんはいろんな資格をお持ちで、カナダより材料を取り寄せ、
1年がかりで全て一人でこの家を建てたそうだ。
寒い冬の青森県だが、気密性の高いカナダのログハウスなのでとても暖かいらしい。
25年経過しているそうだが全くと言っていいほど感じない。
むしろ、今でも十分しゃれてる。
このご自宅の目の前が斉藤さんの果樹園だ。
りんごがメインだが、栽培しているのはプラム、サクランボ。
そして趣味だと言って自分たちの食用のササニシキの田んぼを
開墾されている最中だ。
この時期は花が散り、小さなリンゴの実がついている。
枝にたくさん付いている実を選別し、日の当たる場所だけ残し間引きする、いわゆる摘果の時期だ。
果樹園に一歩入るとふかふかのジュウタンの上を土足で歩いているかの様な錯覚に落ちるほど土が柔らかい。
そしていつも農園を見学する時に長靴を用意しなかった事を後悔していたが、
斉藤さんの果樹園は全く靴が汚れない。
結構な数の農園を見てきているが、このような土は初めて体験する。
今年はいつもより寒いようで、この日の今朝の温度は10℃ほど。
寒くてストーブを焚けたようだが、
「今年は作業が遅れているから、この寒さがちょうど良い。」と斉藤さんの奥様。
奥さまの言葉は青森弁が全くでない。
聞くと奥さまは東京のご出身で、ご主人様がここ弘前市出身だとか。
道理で話をしていて外国人と話をしているような意味が解らない言葉は出ない。
25年前に東京から弘前市に移り住み、りんご農園を始められた。
斉藤さんは奇跡のリンゴで有名な木村さんの一番弟子と言うことは当店のお客さまであれば、
ほとんどの方がご存知だが、そんなことを微塵を見せず、栽培に対しての講釈もせず、楽しんで
農作物を作られているのをご夫婦の会話を通して理解できる。
そして今斉藤さんたち夫婦が直面している問題が後継者不足。
「研修生がいてくれれば今後もやっていけるかもしれないが、いなくなれば体力が持たないし、
これを続けられるかどうか。」
確かに店長の親と変わらない年齢だが、どうにか残して欲しいものだ。
ここで絶やすのはあまりにももったいない。
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